はがきから始まるお買い物

この度は、どうもありがとうございました。
コロナでお店にはいけないし、インターネットも苦手で…
ハガキとお電話だけで、イメージ通りの下駄を買うことができて大変満足しております。
(鎌倉市在住 70代女性のお客さま)

リニューアルオープンから1ヶ月半以上が経ちました。

リニューアル前に比べて多くのお客さまに下駄や雪駄をお届けできており、充実した毎日を過ごさせていただいております。

心から感謝申し上げます。

この記事の冒頭でご紹介させていただいたのは、最近いただいたお客さまの声の1フレーズです。

こちらのお客さまとのきっかけは1枚のおハガキでした。

夏に着物を着ようと思っています。
コロナでお店にはいけないけども、お気に入りの一足を見つけることはできますか?

お名前から判断して、女性の方だろうということしかわからない。

おいくつの方なのか。
どのような着物と合わせたいのか。
好みは?

最近のネット番組では電話不要論が取り沙汰されていたが、迷わず電話をかけてみました。

「白木の台をさがしているの。」

「濃い色の花緒が好き。そしてシンプルなやつがいいわ。」

「こう見えて、身長が170cm近くあるの。大きめの台がいいわ。」

時に、電話はあるはずの距離を縮めてくれる手段のようです。
お伺いした情報をもとに、花緒と台を見立てることをしました。

大和屋での買い物の楽しさは、商品を選ぶ過程で感じるワクワクにあると思っています。

それを感じていただくには完璧ではないですが、少しでも体感していただけるように、おすすめの花緒を4本選び、写真に撮ってハガキに印刷しポストに投函させていただきました。

少し経った頃、大和屋のお電話がなりました。

イメージ通りの花緒でうれしいわ。

すごく迷うのよね…2本目か3本目で….

この会話は、大和屋の店内でもよく聞く会話です。

選択を悩むお客さまの顔は、どこか困っているけど楽しそうな表情で溢れています。

この顔を見るのがたまらないのです。

今回はお電話だったので、この顔を直に見ることはできませんでした。しかし、きっとしていたに違いありません。
そう確信しています。

以前、下駄を誂えたら足が痛くなったこと。
足が甲高であることなども会話の中で伺い、イメージしながら3代目にすげてもらいました。

最後、宅急便で荷物を送る際には非常に緊張しました。

足にぴったりあってくれるだろうか。
写真と実物でイメージが違かったということにならないだろうか。

そのような不安が脳裏によぎりました。

しかし、そのような不安もすぐに解消。
よろこびのお電話をいただくことができました。それがこの記事の冒頭となります。

大和屋の商品とは

大和屋の商品はなんですか?と聞かれたら

「大和屋の暖簾をくぐってから表にでるまでのワクワクです。」

と答えるかもしれません。

大和屋が厳選した下駄の台とたくさんのオリジナル花緒の組み合わせを選ぶワクワクを一人でも多くの方に味わっていただきたい。

そんな想いでおまちしております。

下駄は、着物や浴衣だけではなく、普段のデニムで履いてもいいと思っています。

下駄をファッションの一部にしたい。

そんな想いを持って今日も頑張ります。

大和屋履物店 五代目店主
船曵 竜平