注染手ぬぐい「大和屋《天地創造》」-新江戸染丸久商店 山内昂/斉藤美紗子-

小倉染色図案工房の小倉です。

新江戸染 丸久商店の山内昂さんと斉藤美紗子さんのご紹介です。
丸久商店さんは、明治32年、日本橋堀留町にて創業された注染の染元さんです。
今回のプロジェクトでは、たくさんの作家さんにご参加いただき、
手ぬぐい制作が初めてという方もいらっしゃる中、
図案の相談から、型紙制作、染めの手配、仕上げまで、
全工程において多大なるご協力をいただきました。

さらに五代目夫婦には、
大和屋手ぬぐい祭りドリームチームとして、
デザイン制作もお願いしました。

その五代目の若夫婦、山内昂さんと、斉藤美紗子さんは
揃って東京藝大日本画の出身で、結婚して美紗子さんの実家である丸久商店さんを継がれているのです。

近年では、丸久さんに残る膨大な数の図案型紙から図案を復刻したり、新たな柄を作ったり、
浴衣、手ぬぐい、小物類まで、オリジナル製品の製作にもに力を入れてらして、これがまた滅法良いのです!!
古き良き図案の良さに加え、瑞々しい事この上なく、どれも欲しくなってしまいます。
丸久さんの商品を見ていると、こういうお仕事にこそ、本当に感性が問われるのだとはっきりわかります。

私も工房カモの鴨川さんも、注染の仕事は丸久商店さんにずっとお世話になっていて、
ダメダメな私たちは、美紗子さんの神対応にどれだけ助けられてきたことか!

更にここ何年かは、チーム丸久(小倉、鴨川で勝手にそう呼んでいる)として注染作品のグループ展を企画したり、何かとご一緒させていただいております。

大和屋手ぬぐいの依頼は、鴨川さん同様、全てはお任せ、
その全貌は染め上がって初めて見ることになりました。
想定の斜め上をいく発想力(主に夫)と素晴らしいセンス(主に妻)
と飛び抜けた画力(夫妻)が2人にあることは十分知っていましたが、まさかの天地創造!!!
そして注染の全てを知り尽くした配色!!
ただただ、息を飲むばかりでありました。
細部まで要注意です!

丸久商店「大和屋《天地創造》」

大和屋さんのコマーシャル手ぬぐいということで昔の広告マッチ箱から着想を得ました!

蛇に勧められ禁断の大和屋下駄を手にしてしまったアダムとイブは履き心地の良さに気づきエデンの園を追放されてしまうのか…!

丸久商店の5代目夫婦で描き、型紙に仕上げました。普段とは違う新江戸染の一面をお見せできたかと思います!

新江戸染 丸久商店 山内昂/斉藤美紗子

■新江戸染 丸久商店HP
http://shinedozome.com/

■Instagramアカウント
@shinedozome