注染手ぬぐい「彫金道具道楽」-松原 智仁-

2人目の工芸作家、銀線細工の松原智仁さんをご紹介いたします。

松原さんは清らかな人です。
こんな人に会ったことないっていうくらい、
魂がスッキリ爽快な人だと思います。
そして当然生み出される作品全部にそれは反映されています。

美しい吉祥や伝統文様はもちろん、落語や洒落や馬鹿馬鹿しいようなテーマも、どんなドロドロしたモチーフであっても(そんなのはあまり無いけれどたまにある)、みんな清らかです。
(松原さんには作れないモチーフは無いのではないかと思う。技術の話ではなく。)

「品の良さ」というのにも似ているのだけれど、
ちょっとそれとも違う、
松原さんだけに吹くいい匂いの風?

銀線細工というのは秋田の伝統技法なんだそうです。
指先と工具を使い、0.2mmの細さの銀線2本を縒り合わせて縄状にして、巻いたり曲げたりつなげたりしながら、繊細な帯留やジュエリーを作っていきます。

まさに小さな無限に広がる宇宙です。
そうか、松原作品は宇宙なんだ。

そんな人の作る手ぬぐいが見たくて、
そんな人に手ぬぐいを作らせてしまいました。
そんな人ですから、嫌な顔をするはずがありません。
ごめんなさい。

そしてやっぱり、愛に溢れた清らかな手ぬぐいが出来上がりました。

頼んでよかった。

 

松原智仁「彫金道具道楽」

全体を見た時に、印象に残るラインみたいのが欲しくて、何かないかなと考えていたら、目の前に彫金机があり、この独特の形は面白いのではと。
机の形で全体がセパレートできたので、後は空間の色をどうするかと、馴染みの道具達で、誰を載せるかが悩み所でした。

大和屋さんに関係するかと言われたらあまり関係ないのですが、自分と小倉さんの出会いも帯留だったので。

今は、お酒とか、手拭いとか色々ありますね。

松原 智仁

■Instagram
 @matsubara_jewelry