注染手ぬぐい「お粧し」-小川 郁子 × 小倉 充子-
工芸作家先生無茶振り第三弾、
切子の小川郁子さんをご紹介いたします。
小川さんは深川で育ち、大学時代に通った江東区の江戸切子教室で開眼、
講師であった小林英夫氏に師事し、切子作家の道に進まれました。
とにかくとにかく素晴らしい知恵とセンスの持ち主。
繊細と大胆、江戸と東京、緊張と緩和、メジャーとマイナー、制約と自由、
あらゆるものの間を本人は飄々と自在に飛び回っているように見えます。
大鉢などで工芸展の大きな賞も軽やかに受賞してしまう小川さんですが、
キモノ関係者の間での帯留の人気も絶大。
小川さんのガラスの帯留があればもう宝石は要らない、と思っている人たち
はたくさんいるのではないでしょうか。
この帯留、なんと銀線細工作家、松原さんとのコラボ制作なのです。
小川さんの切子の色柄、形に合わせて、松原さんが台座と金具を1点1点作っているのです。
なんだかまるで江戸時代の職人の関係のようで、
私はこの話が大好きなのです。
その関係が羨ましかったからというわけではないのですが(羨ましいけど)
手ぬぐいは小川郁子と小倉充子のコラボ作品として制作しました。
小川さんには原案のアイディアと、モチーフとして切子作品を提供していただき、
「お粧し-おめかし-」というテーマで、小倉が図案を描きました。
小川さんの切子の繊細さと大胆さを注染で表現するのは本当に難しく、
全ての手ぬぐいの中で最後の出来上がりとなってしまいました。
細工は流流仕上げを御覧じろ、となりますかどうか。
小川 郁子 × 小倉 充子 「お粧し」
小川 郁子
私の陳腐なアイディアが、どこがどうなったらこんなにステキな手ぬぐいになるのか…
想像の斜め上どころか、別世界が出現しています!
皆さん知ってたと思いますが、小倉さんはやっぱり天才です。
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